父親の衣装

新郎新婦の父親は「正礼服」

結婚式父親男性の服装は女性に比べて種類が少ない印象がありますが、それでも参加をする場所に応じて選ぶ服装にはいくつかの分類があります。

あまり慣れていないとどれも同じように見えますが、男性のスーツには「略礼装」「準礼装」「正礼装」の三段階があり、どのような立場として参加をするかによってきちんと分けて着用をしなくてはいけません。

結婚式という場面においては花嫁・花婿の父親は最上級に位置する「正礼装」をするものとなっているため、仕事などで使用しているビジネススーツではいけません。

結婚式場や礼服を取り扱う業者であれば「正礼装」といえばその一式を用意してもらうことができます。

なお「正礼装」といっても、モーニングコートと燕尾服の二種類があり出席をするその会の時間帯に応じて使い分けます。

またタキシードスーツも正礼装として使うことができるものもあり、タイやシャツなどを場面に合わせて使用ができます。

参考>>正礼服 モーニングコート/燕尾服/タキシード

昼間の式なら「モーニングコート」

昼間の時間帯に開催される式で一般的に着用されるのが「モーニングコート」です。

いつまでをもって昼間とするかについては迷うところですが、一般的には午後6時よりも前か後かということで礼服の使い分けがされます。

一般的に結婚式は午後6時よりも前に開催される方が圧倒的に多いので、ほとんどの結婚式で使用されるのはこのモーニングコートということになります。

モーニングコートは正礼装の代表といってもよい存在であり、礼服を扱うお店なら必ずいくつかの種類がおいてあります。

なおモーニングコートの着用は結婚式以外にも、格式高く行われる弔辞にも使われます。

日本では、皇室関連の行事に出席する場合には男性は必ず着用をするものと決められています。

服装の大きな特徴は後ろ側が長く伸びたジャケットで、後方から見ると中央にカットが入れられています。

ジャケットの色は必ず黒色となっており、上半身は白のシャツにグレーのベスト、シルバーグレーのタイもしくはアスコットタイを使用します。

スラックスはシングル裾で黒とグレーの縦縞の模様をしており、裾部分はやや後ろ側を長く斜めにカットをした「モーニングカット」となっています。

夜からの式には「燕尾服」

夕方以降の結婚式で着用されるのが「燕尾服」です。

燕尾服は宮中晩餐会のような格式の高いパーティーでも使用をされる夜のための正礼服で、別名「ホワイトタイ」と言われます。

モーニングコートと大きく異なるのが全身のデザインが全て黒と白の2色のみでまとめられているということです。

ジャケットはモーニングコートと同じく後方が長く延びており中央にカットが入っています。

スラックスは黒1色ですが股上がかなり長く作られているところに特徴があり、みぞおちまでをすっぽりと隠すくらいまでになっています。

タイは通常の細長いネクタイではなく白の蝶タイを使用します。

ジャケットの下にベストを着用するときにも白一色のものを選びます。

「ブラックタイ」と呼ばれるタキシードスタイルも新郎新婦の父親が着用してもよいとはされていますが、基本的には「ホワイトタイ」を選びます。